タカオ@ブログ

雑記ブログ。【歴史を面白く学ぶコテンラジオ_COTEN RADIO】をまとめ、紹介したり、FreeCADを使ったモノづくりについて発信しています。

歴史

まとめ【歴史を面白く学ぶコテンラジオ_COTEN RADIO】 シーズン6 諸葛孔明

投稿日:2021年3月28日 更新日:

こんにちは、タカオです。

あなたは、コテンラジオをご存じでしょか?
本記事は【歴史を面白く学ぶコテンラジオ_COTEN RADIO】をシーズン毎にまとめ、紹介している記事になります。

テキストにまとめているので、気になるけれど聞く時間がない人の時短になります。
また、既に聞いたことがあるけれど耳だけでは理解しきれなかったという人にもおすすめです。

  • 【まだ知らないあなたへ】この記事を読んで興味を持って貰えたら嬉しいです。
  • 【既に知っているあなたへ】テキストにまとめています。復習やリピートの際に活用して貰えると嬉しいです。

※なお、タカオはコテンメンバーとは関係のないラジオ視聴者の1人です。

【今回紹介しているのはこちら】本編YouTubeで公開しています。

動画で確認したい方はどうぞ
収録の様子が見られるので、普段はPodcastで聞いている方は動画で見るのも面白いかもしれません。

シーズン毎にテキストでまとめているので気になる方はコチラをどうぞ

♦シーズン1 吉田松陰♦
♦シーズン2 スパルタ♦
♦シーズン3 コミュニケーション史♦
♦シーズン4 天皇♦
♦シーズン5 キングダムSP 秦の始皇帝♦
♦シーズン7 世界三大宗教♦
♦シーズン8 ヒトラー♦
♦シーズン9 フランス革命♦
♦シーズン10 ガンディー♦
♦シーズン11 アレクサンドロス大王♦
♦シーズン12 お金♦
♦シーズン13 三蔵法師・玄奘♦
♦シーズン14 高杉晋作♦

今回のテーマは「諸葛孔明」です。

ゲームや漫画、コンテンツをきっかけに知っているという方が多く、殆どの方は風を操る姿や天才軍師のイメージを抱いているのではないだろうか。
しかし、それは後世の創作に過ぎず、史実の彼は全く違います。

高い志を持った彼の熱い美学やその生き様を知った時、あなたもきっと史実の諸葛孔明に惚れるのではないでしょか。
彼の生きた時代背景も含めた、その儚さにも注目です。

偉人を知ることは、自分を知ることにも繋がると思います。
難しい内容では無いと思いますので、ぜひ楽しんでみて下さい。

#25 諸葛孔明ー三国時代を創った男(11分)

ポイント

  • もし諸葛孔明がいなければ三国時代はなかった
  • 史実による諸葛孔明は軍師ではなく、組織と国家のマネジメントを担う政治家だった
  • 後漢王朝が滅びる時、政治が腐敗して阿鼻叫喚。優秀な官僚は殺され、人口が激減する地獄の時代だった。

目次へ戻る

まずは諸葛孔明という人物とその時代について、以下、基本情報を確認しておきましょう。

諸葛孔明とは

諸葛孔明とは三国志に出てくる中国の人です。
授業で習うよりはゲームなどのコンテンツで知っていく人が多いのでは無いでしょうか。
その影響もあり一般的には軍師のイメージを持たれていますが、史実での彼は政治家です。
要は、国や組織をどういう風にマネジメントするか、どんな政策で国を強くしていくかというのを凄く極めた人です。

三国志には「蜀・呉・魏」の3国と「劉備・孫権・曹操」の3人が登場します。
諸葛孔明は劉備のいる蜀の人物ですが、もし彼がいなければ、曹操の魏だけが一人勝ちだったかもしれません。

詳しくは後のパートで見ますが、
諸葛孔明は劉備と一緒に蜀という国を創っていき、国が滅びるのを経験します。
国の危機の中で彼がどういう風に蜀という国を支えてその名を歴史に残したのかが、史実による孔明の中での功績としては大きい部分になります。

どの辺りの時代?

奏の時代(シーズン5キングダムの時代)が滅びて→漢に成った→漢の次の時代
具体的には、奏の始皇帝から約400年後です。約400年後の後漢王朝が滅びる時の英雄達が三国志に出てくる人達です。

中国の歴史は「統一→破綻→分裂」を繰り返しているため、秦が統一したけれど三国志ではまた戦っている状態になります。
そして、後漢王朝が滅びる時には政治が腐敗して阿鼻叫喚なんです。人口も激減し優秀な人は死んで行く地獄の時代です。
ある理由により優秀であればあるほど時の権力者に殺されるいう事が起こり、100年位かけて優秀だった国がダメになっていきます。
ダメになっても50年生き続けるのだけれど、結局最後は崩壊していって、そこに「劉備・孫権・曹操」の3人が登場します。

#26 諸葛孔明ー後漢末期の世紀末過ぎる実態とは!?(18分)

ポイント

  • 奏は始皇帝の統一後15年しか続かなかったが、奏のシステムを引き継ぎ漢は400年以上続き中国の礎を築いた。
  • 漢の人達は全員、400年も続く漢王朝は永遠に続くと信じていたが、君主制のシステム欠陥により権力の均衡バランスが崩れ三国時代に突入して行く。
  • 文字通り「世紀末」な混乱した世界に登場する「劉備・孫権・曹操」の3人は、普通の時代に生きていたらまず活躍出来なかったであろう人物だった。

目次へ戻る

歴史を知る時には時代背景が大切になってきます。
諸葛孔明のヤバさや、面白さを理解するために、どんな時代だったのかをみていきます。

以下、時代背景について確認していきましょう。

当時の人達は、漢王朝の永続的な存続を信じていた。

まず、三国時代とは王朝の名前でいうと後漢王朝の時代になります。
奏という国が1番最初に中国を統一したけれど15年しか続かなかった。その奏を引き継いで漢は400年続きます。
要は、1番最初のシステムを発明した奏のものを受け継いで運営し、統一国家として歴史上初めて中国統一国家として運営できたのが漢であり、中国の礎を築いたということ。

後漢王朝の時代に生活している民衆は皆、400年続く漢王朝の時代の永続的な存在を信じていました。
なぜなら、当時は過去の歴史を学ぶ機会が無く、過去に2、3王朝しか無くずっと漢王朝が続いていた。自分の曾祖父からずっと続いていてこれからも絶対続くと当然思っていたわけです。

日本でさえ江戸時代が終わって150年なので、漢王朝はその倍以上の400年続いている。
しかし、そんな漢王朝がどんどんダメになっていきます。

以下、漢王朝がダメになり、まさに文字通り「世紀末」な混乱した世界へ突入する様子を見ていきましょう

君主制システムの欠陥により、権力バランスの崩壊

結論からいうと、皇帝が若くして亡くなってしまい幼い息子では国政を任せられないという状態が10代連続で起こってしまい、権力の均衡バランスが崩れた結果、政治が腐敗し人口が(1/5に)激減します。

まずは以下、主な勢力を表にしたので確認しましょう。

(主な勢力)(特徴)
宦官

・去勢している男性

・皇后の側室や王様の相手になる人達がいる所に仕えている人

・皇帝の直属の奴隷になるので皇帝と蜜にコミュニケーションが取れるため権力を握り安い立場にいる。

・自分の事しか考えていない勢力

外戚

・皇后の親戚

・皇后には比較的身分がそんなに高くなくても美人であればなることができた。当然皇后の身分は高いのでその親戚の身分が一般市民など低い事は許されない。そのため皇后の親戚は自動的に大将軍に任命され、能力の有無に関係なく権力を取得していくことになる。

・自分のことしか考えない人がたまにいる勢力

皇帝

幼帝

・幼い皇帝=幼帝

・秦の始皇帝も13歳で即位しているので幼帝だった。

・皇帝が権力を持っている内は宦官も外戚も抑えられるので良い

・色々な理由により皇帝が若くして亡くなってしまうと幼帝では国政が任せられないので宦官や外戚が権力を握ってしまう。

・後漢王朝では不幸にも10代連続で幼帝が続いた

官僚

・良いとこ生まれで優秀な実力者

・儒教を学んでおり清廉潔白な人が多い

・清廉潔白で国の事を考えている勢力

宦官と外戚は皇帝とコミュニケーションを取る機会が多いため、宦官と外戚の2つと皇帝の権力の三つ巴のバランスが均衡を保つ状態で漢王朝は運営されている。
要は、皇帝が権力を握っている間は、宦官も外戚も抑えられるので良い状態となる。

しかし、皇帝が若くして亡くなってしまい幼い息子では国政が運営できないという状態が、後漢王朝では不幸にも10代連続で続いてしまい。
結果、宦官か外戚が権力を握る状態が続き、権力バランスが完全に崩れ、宦官と外戚がほしいままにしていてしまう。

ちなみに奏の時代の始皇帝も13歳で即位しているので幼帝でした。
昔は子どもが死にやすいなど、君主制のシステムに欠陥があったわけです。

では、宦官と外戚が権力を握るとどうなるかというと、
清廉潔白で国の事を考えている官僚と、自分の事しか考えてない人がたまにいる外戚と、ほぼ自分の事しか考えていない宦官の争いになります。

三国時代に突入する原因「党錮の禁」

三国時代に突入する直接的な原因となる、党錮の禁という出来事が起きます。
どういうことかというと、宦官が権力を握った時に官僚の優秀な人達全員を無実の罪で捉えて処刑するという事をしました。

なぜなら、官僚は国のための事を思っているのに対して、宦官と外戚は自分の為に政治を動かしたい。
要するに、利害が一致しないため邪魔になり、ある時宦官が凄く権力を握ってしまった時に一気に官僚を処刑するということを行ったわけです。

こうして、権力バランスが崩れ国家が大崩壊していきます。
政治が腐敗しまともな政治が行われない状態になり、賄賂が横行し、民衆の事を考えた政治をする人が殆どいなくなってしまいました。
その結果、人口が激減します。民衆の生活が疲弊していき4/5の人が死にます。約6000万人いた人口が約1400万人位まで減少しました。

普通の時代に生きていたらまず活躍出来なかったであろう人物「劉備・孫権・曹操」の3人

政治が腐敗し人口も激減したまさに文字通り「世紀末」な状況で出てくるアウトロー達の中で権力を握り人身を掌握していったのが「劉備・孫権・曹操」の3人です。
普通の時代に生まれていたらまず活躍できなかったであろうこの3人の人物について以下、表にまとめたので確認しましょう。

(人物)(特徴)
劉備

・何者でもない普通のおじさん

・草履を編んで売っている

孫権

・蛮族生まれと言われている

曹操

・宦官の孫

・宦官が蔑まれていたので当然彼も蔑まれていた。

・当時は身長など強さを示す体格が大切とされる時代において、短身長だった。

この時、皆生活が苦しいので藁にもすがる思いで、新興宗教が流行り、これにより黄巾の乱が起こり信者が30万人位集り武装蜂起する。
それを疲弊した後漢王朝は止まられなくなってしまい、そこで登場するのが曹操です。
ちなみに、曹操と孫権は大活躍しますが、劉備は三国史の漫画では活躍しているけれど、史実では逃げ回り死んだフリをして生き長らえるとういうようなことをしている。

#27 諸葛孔明ー 超絶脳筋集団の頭領・劉備との出会い(約16分)

ポイント

  • 劉備はただのおじさん(金無し・身分無し・自称王族の末裔は靴を編んでいた)
  • 基本的ステータスでは曹操と孫権に負けていたが、劉備は脳筋男達からの人望と求心力を持つ謙虚な男だった。
  • 劉備は諸葛亮孔明が入ってから一気にライジングした。2人の出会い「三顧の礼」

目次へ戻る

前回は三国志が始まる時代背景についてみてきました。
今回は、諸葛孔明を知る上では欠かせない存在である劉備玄徳についてみていきましょう。

劉備はただのおじさんだった。

劉備は何でも無いおじさんです。靴を編んでいたあまり出自の宜しくないそこら辺のおじさんでした。
彼の名字「劉」は漢帝国を創った劉邦と同じなので、自分は漢帝国の末裔だという風に自称しています。これが、彼にとってのなけなしのブランディングでした。

自分はこれから世に出ていっぱしの旗を掲げたいというけれど何も無い。
じゃあせめて自分には「劉」という名字があるからと自称末裔というネタを使って人を集めて、集まったのが関羽と張飛です。

基本的ステータスでは曹操と孫権に負けていた

以下3人の特徴を表にしたので確認しましょう。

(人物)(特徴)
劉備

・今で例えると良いように使われているサラリーマン社長

・腕っ節が強い系、学が無いけれどついてきた男達の面倒見がよい親分肌

・金無し身分無し

・47歳までは曹操などの色々な強い人達の下について、傭兵体隊長として使い回され基本的にずっと逃げ回っている

・一応軍隊を持っているが小規模でうだつが上がらない

孫権

・今で例えるとAmazon、Google既にかなり成功している

・金も軍隊も教養も持っており、出自も良い。単純に劉備より優秀で勝っている

・腕っ節が強い系、親が後漢王朝では役職がついておりそれなりの背景を持つ

・兄や親も優秀で既に国が出来ており、勢力が拡大した状態を引き継いでいる

曹操

・今で例えるとAmazon、Google既にかなり成功している

・金も軍隊も教養も持っており、出自も良い。単純に劉備より優秀で勝っている

人望だけはあった劉備。
その理由は、見た目が大事とされる当時において、身体が大きく龍顔と言われるような顔つきで、名字が劉だったからと言われている。
要は、諸要素が上手く噛み合っていただけです。

こうして、スキルや戦略的思考も無い、弱くて惜しくも無いそこら辺のおじさん劉備がそこそこのしょぼい軍隊を率いていたわけです。
文字通り世紀末の様な世界の中で当然、彼よりも有望視されていた勢力がたくさんいる状態だったのに、諸葛亮孔明が入ってから彼は一気にライジングします。

以下、諸葛亮孔明の生い立ちと、2人の出会いについて見ていきましょう。

諸葛亮孔明の生い立ち

諸葛亮孔明がそもそもどういう人物かというと、彼は戦争孤児でした。
中国の北の方(今でいう山東省)で生まれ10代の頃に親を亡くし流浪の旅に出ます。落ち延びて荊州という所に落ち着き学問に励みます。
元々頭が良かったのでそこで認められ、臥竜というあだ名を付けられ、きっと将来凄い人になると言われていましたが、優秀な友達が将来のキャリアについて孫権の所か曹操の所(いわゆるGoogleやAmazonのような)所に行くか考えている所を、既に行ける状態なのに行かずに勉強を続けて将来を考えていた所で劉備と出会います。

ちなみに、彼が優秀だったのに曹操(いういわゆるAmazon、Googleみたいな大企業)の所へいかなかった理由は、彼が小さい頃に住んでいた近くで大量虐殺が起きており、それを起したのが曹操だったからではないかと言われています。
また、補足情報としては諸葛亮孔明は、500年以上前の偉人を尊敬しており、知略を兼ね備えた軍師や将軍をリスペクトしていました。

2人の出会い「三顧の礼」

2人の出会いのエピソードとしては三顧の礼というエピソードがあります。
これは、劉備が諸葛亮孔明の噂を聞いて会いに行った結果2回断わられるけれど3回目でやっと良い返事が貰えたというエピソードです。

当時は人材の獲得はとても重要でした。
なぜなら、その人を獲得できるかどうかは自分の生死に関わってくるからです。

どういう事かというと人材の重要さとは、、今でいう所のスキルだけではないわけです。
要は、それなりに教養がある勉強を出来る環境にあった人達なので地方で既に人脈や財力を持っている人達や勉強ができたエリート達が当時でいう人材と呼ばれる人達になります。
その人達を自陣に引き入れることで彼らが治めている地方を獲得出来たり、地方から上がるお金を使えるなど、スキル以外に使える付加価値がついているわけです。
なので当時は人材獲得がとても重要でした。

「三顧の礼」前日譚

実は、三顧の礼の前に劉備と諸葛亮孔明は実は会っていたという説があり、記録も残っているので、以下そのエピソードを紹介します。

エピソード
諸葛亮孔明が住んでいた荊州に、色々な事情があって劉備が逃げてきて居座っていた。
この時、諸葛亮孔明は劉備のことを知っていました。
なぜなら、うがつが上がってないけれど、漢帝国の復活を掲げてずっと頑張っているおじさんという風にエリート達の間で名前くらいは知っているという状態だった。
なので、こんな乱れた世の中でまだそんな高潔な志を抱いている劉備ってどんな人間なのか気になって会いにいきます。

おそらく色んなお客さんが居て、劉備がその人達と話しをするけれど皆帰った。
しかし、諸葛亮孔明だけはその場に残っていました。
この状虚で劉備は編み物を始めます。元々は草履を編んでいた人なので癖で編んでいた。

その様子を初対面の孔明が見て

孔明

劉備さん、それがあんたの夢なの?

劉備

別にやりたかったわけじゃ無いけど、手で遊んでただけじゃん

孔明

曹操と比べて、どっちが優秀?

劉備

曹操のが優秀だけど?

孔明

荊州の領主とあんたとどっちが優秀?

劉備

いや、そっちのが優秀だよね

孔明

だったら、そんなことやってる場合じゃねえだろ!

孔明は20歳位年下で社会人経験ゼロのエリートです。そんな人に偉そうに言われているので、劉備の機嫌が悪くなる。
ここで劉備が凄いのが、当然機嫌が悪くなるのだけれど追い返さずにちゃんと話しを聞く所です。
「こいつちょっと何か違うな、何か俺にちゃんとした話があるんじゃねえかな」と思ってちゃんと話を聞くわけです。
要は、教養はないけれど、ちゃんと話を聞く謙虚さがあるという事が大事だったわけです。

諸葛亮孔明、力量の測り方

エピソードの補足です。

諸葛亮孔明はおそらくわざと劉備を怒らせています。

彼の書物の中に力量の測り方みたいな手法が書いてある項目があり、相手を見極める時に色んなアウトプットをしてそれに対するリアクションを見ることで、相手の価値観や思考を見極めてから戦略に活かすという思想がある。

例えば、

  • 相手を怒らせる
  • 酒を飲ませる
  • 利益で誘ってみる

なので、劉備は自分が付くに値する人物なのかどうかを、おそらく孔明なりに面接をしていたのではないだろうか。

#28 諸葛亮孔明ー劉備が人生で初めて受けた戦略コンサルティング・天下三分の計(約15分)

ポイント

  • 天下三分の計とは劉備が人生で初めて受けた「戦略コンサルティング」で三国志を創るという提案だった。
  • 天下三分の計とは「中華統一」と「漢帝国の復活」を最終目的にしており、そのために「劉備が一国一城の主になること」「三国の相互牽制状態を創ること」を目指した。
  • 三顧の礼から14年後に劉備を皇帝の座につかせて、濁を建国することに成功した。

目次へ戻る

劉備が人生で初めて受けた戦略コンサルティング・天下三分の計

劉備

是非うちに入って貰いたい。おれはどうすれば良いだろか?

孔明

アンタが国を取れる方法ならあるよ。そのためにはまず自分の国を創って一国一城の主になりなさい。
要は、創業して社長になれ。現状のサラリーマンである以上何もできないよ。

劉備

これまではずっと誰か強い者の下についてその力を借りて漢帝国を復活させるという自分の夢を達成しようと考えていたけれど、確かに自分で創業するってできるじゃん。

要するにこれは、GoogleやAmazonの中にもう一つ会社を作って戦うという戦略なのでめちゃくちゃ難しい。普通は考えないし、その発想がない。
これまでは、そういう考える環境も無いしアドバイスをしてくれる人も居なかったわけです。

これまでは、脳筋ばかりである程度先の事を考えて動いていたのは劉備くらいで、本人もそれを形に落とし込めるような人材ではなかったし戦略的な能力もなかったので、劉備集団の構造的なネックだった。

そこで、諸葛亮孔明は「天下三分の計」を提案します。
要は天下を三分するので三国志を作るという提案をしており、結果それを実現していくわけです。
具体的には、確かにAmazon、Googleに勝つまでには時間がかかるけれど、勝てるかどうかの前に自分の国を作れ、創業しろということを提案しているわけです。

以上、劉備が人生で初めてコンサルを受けたのが諸葛亮孔明だったという話でした。
ちなみに、諸葛亮孔明は人間関係やポジショニング、各国の思惑などを総計して考えた時の細かい情報やその分析などを論理的に文章に残っているそうなので興味のある人は調べてみてはいかがでしょか。

何をどうすれば誰がどうリアクションして結果、三国時代に突入するのかを諸葛亮孔明は考えており、予想ではあったけれどそれがあっていた。

以下、彼の有言実行の様子を確認しましょう。

濁の建国に成功

彼はまずはじめに三国による相互牽制状態を創るために、益州という場所を取るように提案します。
なぜなら、弱いけれど地の利があるからです。

当時は国力に差がありました7:3:1(魏7、孫権の呉が3、濁1)
そして、魏の1/7しか人口や軍隊を持たない弱小だったけれど、魏は濁を攻めません。
なぜなら、濁が攻めづらい場所にあるのでそこに攻めにいく間に孫権の呉が来てしまうからです。

こうして益州を取ることで、「劉備が一国一城の主になること」「「三国の相互牽制状態を創る」を実現していきます。
結論としては、三顧の礼から14年後に劉備を皇帝の座に着かせて、濁建国します。
建国して2年後に劉備が死んでいるので、劉備にとってギリギリの所で最後の最後に有言実行して人生が終わっている。

要するに、孔明がいなければ、濁という国は無かったし三国時代になっていない。曹操が統一していたのかもれないというわけです。

諸葛亮孔明の凄いところ

以下、諸葛亮孔明が劉備集団に入ったことで変わったことや功績、彼の価値観について見ていきましょう。

諸葛亮孔明はエリートで勉強出来るし戦略を立てて実行力がある。その一方で劉備の元にいる脳筋系の男達ともコミュにケーションが取れていた。
要は、自分とは育った環境や価値観が違う人を相手に如何問わずにコミュニケーションが取れて、彼らを動かして戦力化していく能力が抜群に上手かったという事です。
これは、今の会社でも大事な能力で凄いことです。

彼の凄さは、考えたことを実現するまで組織形成させていくというところが凄い。
要は、「考えました!。なんでお前ら出来ねえの?ではないとうこと」

例えば、劉備集団は脳筋なので地政学的優位性や経済力の話をされても分からないわけです。
なので、頭が良いことに価値を見いだしておらず、力の強さなどに価値を見いだしているため、外部から頭が良いだけで入ってきたよそ者に言われても動くわけねえだろとなる可能性があった。
色んな反発がある中で劉備が抑えているのも凄い。劉備が孔明を信頼しているからであったり、孔明のコミュニケーション力であったりが噛み合ったわけです。

諸葛亮孔明はなぜ劉備を選んだのか、彼のやりがい価値基準について

彼の求めたやりがいや価値基準、大事にしていた所は彼自身の力を全部出させてくれるかどうか、自分を輝かせてくれる舞台を求めていたのではないかと思われます。

まずは、以下、曹操陣営と劉備集団の比較を表にしたので確認しましょう。

(陣営・集団)(特徴)
曹操陣営

・今で例えるといわゆる大企業にあたる

・優秀な人がたくさん集まっており、人事担当や経済担当などそれぞれに分かれている

・優秀な人材がたくさん集まるので競争が激しく、担当が細分化しているためある程度の所までしか出世できない可能性が高い

・実際、孔明の同期の友人達は出世しておらず、孔明自身も駒になるだけかもしれないと考えていたのかもしれない

・濁陣営

・劉備集団

・濁は人がいないため、武力以外は孔明が全部担当

・濁という国は最弱で、最終的にはすごく小さな国で終わったけれどそこで孔明はトップになっている。

以下、具体的に見ていきましょう。

荊州にいた頃に、友人達が孫権や曹操の大企業の所へいった時、もちろん孔明も行ける実力はあった。
けれど就職せずに勉強を続けたというのは、そこへ行っても駒になるだけかもしれないという思いがあったのかもしれません。

曹操の陣営には優秀な人がたくさんいるので人事や経済など担当も細かく分かれていた。一方で濁は人がいないので武力以外は孔明が全部担当です。
実際、曹操の中に優秀な人達がたくさんいるからある程度の所までしか出世できない。一方で、濁という最弱で小さな国で終わったけれどそこでトップになっている。

濁の中でトップに立って、全ての権力などの実権を握っているので、おそらくそこにやりがいを見いだしていたのだろう。

そして、全ての権力を持ち自分で指示、采配しているので彼は簡単に国を乗っ取れる状態にあったにも関わらず劉備やその息子をたて続けている。
要するに、彼にとって大事なのは権力ではなく、自分の力を全力で使わせてくれる人・環境であるかどうかが判断基準だったのだろう。

そして、劉備はそれをさせる事ができたというお話。

#29 諸葛亮孔明ー危機に立ち、過労で死ぬ(約15分)

ポイント

  • いわゆる創業者にあたる劉備たちが亡くなってしまい、1人残された諸葛孔明に濁の興亡が全てのしかかる状態になる。
  • 外から来たよそ者である諸葛孔明への支持率は低く、蜀は空中分解一歩手前の危機的状態であったが、諸葛孔明は最後まで諦めることなく「国交回復や人材戦略など」1つ1つ実行することで濁の延命を行う。
  • 諸葛孔明は濁を生き長らえさせることに、全生命を賭けており最後は過労で亡くなってしまう。

目次へ戻る

今回は、劉備が亡くなってから濁という国で諸葛孔明がどんな働きをするのかという内容になります。

以下、劉備が亡くなってから輝く諸葛孔明の真価について見ていきましょう。

創業者たちの死、諸葛孔明1人の肩にのしかかる濁の興亡

少しおさらいしておくと、三顧の礼から14年で劉備を皇帝の座につかせて濁という国を創る。この時、劉備は約60歳で、諸葛孔明は丞相といういわゆる総理大臣になっていきます。

その後にすぐ色んな事件が起き濁に危機が訪れるので以下、表にしました。確認しましょう。

(出来事)(具体)
呂蒙の台頭により孫権の国としての戦略が変わる

・関羽が曹操と孫権にハメ殺されてしまう

・実は当時の孫権と劉備は同盟を結んでいたが、色々ないざこざがあり危うい感じになっていた。

・孫権の中に、魯粛という劉備と仲良くすべき派閥の軍師がいたが亡くなった。

・魯粛に代わり呂蒙という劉備を滅ぼすべき派閥の人が台頭してきた

・呂蒙が政治の舞台に上がったことにより孫権の国としての戦略が変わり、劉備を討つため関羽をハメ殺してしまう

張飛が部下に暗殺される

・関羽という人物は下の者達には優しかったが、一方でプライドが高くエリートや官僚には立てついていた。

・孔明がいる時は上手く制御できていたが、劉備の最初の本拠地(荊州)を任され孔明と離れた

・荊州を任されたが外交ができずミスをした

・張飛という人物は関羽とは逆でエリートを尊敬し部下に厳しい体育会系のブラック部分を凝縮したような人だった。

・厳しく当り過ぎた部下を身の回りに置いており、結局暗殺される。

劉備の暴走と惨敗

・関羽、張飛の死や崩れた孫権との関係などにより、劉備が激怒し孫権陣へ攻めようとする。

・濁の国としての目的は魏を滅ぼし漢王室を復活させること。

・呉とは同名関係であるべきであり、そこを攻めることは戦略的に意味が無い自殺行為であった。

・孔明はこれを止められず。数万の軍が一夜にして全部焼かれて大損失となる。

全創業者との別れ、1人取り残された孔明

・国の予算を殆ど使い負けた後、2年後位に劉備が病死する

・いわゆる創業者が全員亡くなり、執行取締役が1人取り残され弱小国家の会社が残っているような状態

要は、劉備たち創業者が皆亡くなってしまい、諸葛孔明が1人取り残された状況です。

これは、国が滅びる寸前の危機です。

  • 2つの強い大国に挟まれており
  • 自陣の濁内部にも色々な考えの人がいる

危機的状態の濁は空中分解1歩手前のベンチャー企業

濁の危機は、2つの強い大国に挟まれていることもそうですが、外来政権であり外から来ているよそ者の諸葛孔明にとって支持率が低い現状でいかにして濁を治めるかが大きな課題でした。

  • 劉備など創業者たちが亡くなり、これから濁はどうなるのか不安が渦巻き、内乱が起きたりしている。
  • 2代目劉備の息子は頭が悪く出来がよろしく無かった。
  • よそ者政権である諸葛亮孔明は支持率が低い。
  • 劉備が軍を死なせてしまっているため、人材・金・軍が不足している。
  • 他国にいつ攻められてもおかしくない状況。

上記の様な危機的状況において、孔明は優秀な人なので白旗を振り小さな国濁を諦めて、他国で生きるという選択肢もあったはずです。

しかし、彼はこの状況に押しつぶされずあらゆる課題に全て当っていきます。

以下、彼がしたことを表にしたので確認しましょう。

(実行してきた事)(具体、解説)
国交の回復

・呉との国交を回復する

・元々は同盟だったが関羽の外交が下手で関係がこじれていた

・魏という大きな敵がいるのでとりあえず今は仲良くするようにしたいという感じ

内政にメスを入れる人材戦略(もとから有る資産資源を増やす)

・内政では、元から濁にいた勢力や地元エリートの人達など色々な勢力があるので彼らと自分達の関係をどうしていくことが、自分達の安全に繋がるかを細かく分析して関係を構築していきます

・益州には色々なエリートがいたけれど、人材が足りていない状態だった

・人材を集めて劉備政権内でエリートに力を持たせる為に彼らの社会的地位を上げる必要があった。

・学問に予算を使うなど、益州のエリート達のコミュニティ作りに力を入れた

・エリートに好きな学問をやらせて、その中から優秀な人を抜擢して自分達の政権に入れた

法律の徹底(腐敗の排除、減らす)

・孔明達は外からきた政権なので支持率が揺らいでいる

・支持率を確立するために、法律で全てを公平に決めるという事を徹底させた

結果、彼は真価を発揮し空中分解1歩手前のベンチャー企業にあたる濁を延命し、自身の全生命をかけて事業を行った代償として最後は過労で亡くなりました。

#30 かっこよすぎて震える!諸葛孔明の人生美学(約18分)

ポイント

  • 諸葛孔明の魅力は、信念を持ちメリットデメリットではなく自分の決めた意志に基づいて生きていた美学にかっこよさがある。
  • 諸葛孔明というカリスマが亡くなった後でも、濁という国は30年間も維持できた。
  • 三国時代は誰も中華統一できずに終わった花火のように儚い時代だった。

目次へ戻る

前回からの続きになります。

濁のマニュフェスト「漢王朝の復活」を目指す

なぜ、濁という国を彼らが創ったかというと、最終的には曹操を滅ぼして、天下統一し漢王朝を復活させるという大きなマニュフェストがあったからです。
なので、それを実行するため最終的に北伐といって曹操に対して軍事行動をしていきます。

以下、北伐というマニュフェストを実現する為に地道に頑張っていたこてとを表にしたので確認しましょう。

経済力を国として上げる必要がある塩の産業に力を入れた
金の鉱山を開発した
農業を盛んにさせた
鉄鉱石を掘った

・キングダムに出てくる山民族達と同盟を結んだ

・山民族に農業指導をしており、生産力を上げて、彼らから税を徴収した

・山民族の中から腕っ節の強い者を益州に連れてきて外人部隊を作った。

・刺繍の産業を作って、外貨を稼いだ

・濁(今の四川省、成都)では今も刺繍が盛んで、中国では綿繍といって有名な名産として知られている。

なぜこれほど彼らは苦労しながら頑張ったのかというと、よそ者政権だった彼らでは地方豪族達の金を使えなかったため、自分達で元出を稼がなくてはならなかったという事情があった。

具体的には、地方豪族達は金持ちなので金は持っていたけれど外からきたよそ者に対して色々な意見を持っていた。マニュフェスト実現の為の戦争資金をよこせとなると、そこで支持基盤を失ってしまうので豪族たちの金を使うことはほぼ不可能だったわけです。

要するに、地元にずっと居た貴族出身だったら金を集めやすかったけれど、自分達は外からきたよそ者なので、苦労したというお話。

美学に生きた諸葛孔明、最後は過労死

既に述べているように劉備が亡くなり、危機的状況において、孔明は優秀な人なので白旗を振り小さな国濁を諦めて、他国で生きるという選択肢もあったはずです。
しかし、彼はこの状況に押しつぶされずあらゆる課題に全て当っていく。別に逃げても良かったはずなのに。

それはなぜかというと、孔明は春秋戦国時代の軍師たちをリスペクトしているので彼らのように生きたかったのではないだろうかと考えられる。
具体的には、キングダム回で出てきた楽毅などなのですが、彼らの生き方には美学がありました。信念があって損得ではなく自分の決めた意志に基づいて生きる。こういった人を孔明は尊敬しているのでそういう風に生きたかったのではないだろうか。
孔明にとっては、金や地位ではなく何か自分で一生の内に何か事業に全身全霊をかけて死ぬというのが美学だったのだろう。実際、1人就職せずに考えている期間があるわけだから、メリットデメリットでは動かない人なのでしょう。

そして、孔明が最後に濁という弱小国家から魏へ攻めに行くわけです。
なぜなら、それが大義名分であり漢王朝を復活させるということが彼ら濁の存在意義だからです。

こうして、魏へ攻め入っていく中で働き過ぎて過労死してしまいますが、美学に生きた彼はおそらく満足して亡くなったのではないかなと思います。

諸葛孔明の死後、30年間も濁という国は維持する

諸葛孔明の死後、濁という国は30年間残ります。30年語には滅んでいるけれど、これは凄いことです。
例えば、キングダム回の奏は始皇帝が亡くなってからすぐに滅んでいるわけです。
なので諸葛孔明というカリスマを失ってなお濁という国を30年間維持するというのは凄いことだったのです。

では、なぜ維持できたのかというとシステムを作ったというのが大きい。
要は、ルールや産業を作っているのが凄く、濁では内乱がおきていません。

どういうことかというと、魏や呉では家族内での殺し合いや内乱が起きていました。
要は、濁では家族内で後継者争いをして血みどろの戦いになる。ということが起きなかったというわけです。

なぜ起きなかったのか以下、エピソードがあるのでどうぞ

エピソード
濁では、劉備が1回養子を取ったことがあり、その養子は腕っ節が強くガツガツタイプだった。
その養子が何か失敗した時、孔明が彼の処遇を死刑にしています。
なぜなら、劉備には既に血の繋がりがある子どもがいました。
2人が大人になった時に、性格的に実の息子は養子に負けると判断されており、将来的に国内で何かしらのリスクが起きるので、その前に始末したわけです。

歴史を勉強していて面白いのが、この時は孔明が美学に生きているので30年しか国が続かないけれど、その後に美学に生きない存続させることに最も集中する人達が出てきると400年続いたりする。
要するに、どれだけ優秀で凄くても美学に生きると、美学には美学の限界があるということ。

歴史を学び、色んな人を知ることで比較することができる。
例えば、始皇帝タイプは1年・諸葛孔明タイプは30年などです。続かなかったとはいえ、人生の満足度は美学に生きた方が高いのかもしれない。

能力としての優秀さと影響力についてのお話

もし、曹操の所に就職していたら諸葛孔明は歴史になを残していなかった。なぜなら、既に述べているように優秀な人が他にもたくさんいるからです。濁だからこそ輝けたわけです。

いとこや兄弟たちも優秀で魏や呉に就職してかなり出世しているけれど、孔明には強い意志を持って濁に就職して劉備の所にいくという選択をする力があった。

当然、今シーズンの主人公となる諸葛孔明も凄いけれど、実は普通のおっさん劉備も素晴らしかった。
なぜなら、結果的に孔明の力を全て引き出して機能させている。

要は、人間の能力は一概には言えないけれど、”自分が優秀かどうかとうのはどうでも良い”わけです。

3世代4世代と社会的結果で見た時に、今を生きる人間の瞬間的な優秀さというのは社会に与える影響は小さい。
では、影響力の大きさとはなにかといえば、人間の人格から滲み出ることによる影響力の方が大きかったりするわけです。

以下に例を示すと、

例1
社長1人の能力でやると1代で潰れる可能性が高い。濁の場合には孔明をゲット出来たことが大きかった。
そして、会社とは代表の器以上には絶対にならないという言葉がある。ここでいう器とは能力のことではなく、物を入れる器を示している。
要は、自分が何も出来なくても、優秀な人が入れる大きな器があれば、優秀な人を入れることが出来る。
一方で、器が小さいと、会社が成長して優秀な人が入って来たときにそれを抱えきれず排除しようとしたり、逆に社員から出て行く。
そう考えると劉備はかなり大きな器を持っていたのだといえる。
例2
他にも、奏の始皇帝と400年続いた漢帝国を創った劉邦で比べると面白い。
圧倒的に始皇帝の方が優秀なのに奏は続かなかった。一方で劉邦は全く能力はないけれど、諸葛孔明みたいな人を7人くらい集結させて400年続く大帝国を創る人がでてきたりしている。

以上、2つの例から分かるように、
人の持つ能力というのはどこのタイミングでどれだけ影響力がある分からない。
要は、後世でどう評価されるかや今の評価というのは概ねどうでも良いわけです。

自分が無能なことによって起こる社会変化というのがある。
要は、自分が優秀じゃないから、できないから起こることがたくさんあって、作為的に自分の人生を良くしようではなくて、俯瞰してみたら只のパーツでしかないということ。

登場人物全員が優秀だと面白くないチームになるけれど、ダメな所を救うから色々な科学変化が生まれていて、その変化を予測できる人間は歴史上1人もいなかった。
だからこそ、分からない中で自分の美学や信念などやりたいことに集中して生きることは大事なのではないだろうか。

三国時代は誰も中華統一できずに終わった花火のように儚い時代だった

三国時代は誰も中華統一できずに終わった花火のように儚い時代でした。
皆が命をかけて統一を目指し、こうして色々なドラマが生まれ色々な意思を持ってやってきた人達がいるにも関わらず、結局誰も統一できなかった。

結論として、欠けているからこそ、そこに自分達の人生と共通性を見いだして多くの人々の心に響き愛される物語りになったのだろう。

#31 性格占いで占ってみた!(約16分)

ポイント

  • 諸葛孔明は財務表など数字の書類には全て目を通して把握しており、データに対して緻密なリアリストだった。
  • 既存勢力の崩壊→新しいタイプの人の台頭→支持者の安定と衰退。というサイクルは歴史上色々な階層で起きているので、勉強しておいて損はない。
  • 歴史を学び、過去の人を知ることは、今の自分を知るということに繋がる。

目次へ戻る

前半は姓名判断サイトによる占いをしてみたらどのような結果がでるのかというお遊び企画になりますのでこちらでは省略しています。気になる方は動画にてどうぞ。

以下、#25~31の全7回にわたり見てきました感想や歴史を学ぶことで得られることとなど、歴史=暗記のイメージから抵抗のある人にこそぜひ見て頂きたいまとめ部分になります。

諸葛亮孔明はデータに対して緻密なリアリスト経営者

全7回にわたって諸葛孔明について掘り下げて来ましたが、いかがだったでしょうか。

冒頭でも述べましたが、ゲームや漫画、コンテンツをきっかけに知っているという方が多く、殆どの方は風を操る姿や天才軍師のイメージを抱いていたかと思います。
しかし、それは後世の創作に過ぎず、史実の彼やその時代背景を知ることでより彼の持つ魅力を感じて頂けたのではないだろうか。

彼は行政官としての役割を命をかけて全うし、その行動は記録に残っている。
彼の凄い所は財務表など数字の書類には全て目を通しており、自分の治める濁という国の状態を数字で把握し政策に落とし込んでいる所です。
要は、データに対して緻密なリアリストだった。これは経営者としての有るべき姿かもしれません。

また、人物として彼の能力も凄いけれど、もう少し俯瞰して見た時に三国の時代自体の儚さにも注目したいですね。
具体的には、結局誰も統一出来ないし、優秀な人達は宦官に処刑されてたくさんの人が亡くなっている。

要は、頭の良い人はもっといたはずだけれど、そうした人達が全員亡くなった後に出現してくるのが諸葛亮孔明や劉備達であり、こうした時代でなければ劉備のような普通のおじさんみたいな人達がのし上がり歴史に名を残すことはおそらく無かった。
だからこそ、欠陥のある人物が織りなす時代の化学反応の儚さと面白さを感じるのではないだろうか。

今の社会変化との類似、歴史を学ぶことで事前に打てる策もある

今の社会は大きな母体となる名インストリームがあり、そこがある種の正解になっていた所から非中央集権型へと変化しつつある。
これは、戦国時代のようで今の社会に重ね合わせるて見ることが出来る。

具体的には、それまでの既存の権力がゆっくりと崩壊していく中で、これまで評価されてきた人とは違うタイプの人達が覇権をとっていく構図であり、
こうして新しい人達が乱立する中から、皆がそれを支持する者が現われ、支持した者が覇権を握り、その安定が衰退して乱立する時代にまた戻る。

上記のサイクルというのは歴史を学ぶと色々な階層で起きている。
要は、今まさに乱立時代に生きる僕たちは歴史を学び知ることで、事前に色々な策を打てるのではないだろうかということです。

歴史を知り、偉人を知ることは自分を知るということ

勉強するというと抵抗を感じる人は多いのではないだろうか。その理由はおそらく学びが社会から孤立していて勉強している意味を見いだせない=学習がつまらないの要因ではないかと思う。

なので以下、歴史の学びとその意味を、人生や実社会との繋がりという観点からお伝えできればと思います。

【結論】偉人を知ることは自分自身を知るということ
要するに、諸葛孔明の人生について、時代背景と当時の価値観や選択行動から推察される人物像と今の自分を比較することで、自分自身のことをより深く理解出来るのが歴史を学ぶ醍醐味であるということ。
過去の出来事やそこで生きた人達の人生のケーススタディから、自分の人生を考えたり、そもそも人間ってなんだろうということを考え思いを馳せるわけです。ある種の人間観察です。

ちなみに、コテンラジオの構造もですが歴史上の偉人などを興味をもってこれから勉強しようと思った方におすすめなのが、
当時の時代背景から勉強し理解すると良いのではないだろうか。これは、現代の人間を見る時でも同じである。

要は、自分と全く文化が違う人間を理解する時には、どういう社会や環境でどういう状況におかれていて、どういう権力の中でどのポジションにいて、その人の持つ感情や価値基準、そこから下される選択や決断という風に観察していくと、相手の理解と共に自分との対比にもなる。
すると自分のことが良く分かってくるので、結局、諸葛孔明を知る過程で自分の事が分かってくるというわけです。

感想

ゲームや漫画、コンテンツをきっかけに風を操る占い師や天才軍師のイメージを抱かれることの多い諸葛孔明。
しかし、これらは後世の創作物に過ぎず、史実の彼は全く違う行政を極めた正当は派偉人であった。
そして、彼の高い志を持ち美学に生きた姿や人生選択に魅力を感じると共に、その生き方には学べる所があったのではないだろうか。

世界の豊かさは大量生産による経済拡大によってもたらされ、それを可能にする画一的な型やルールを守る人が求められてきました。
要は、これまでの時代では自分がどうありたいかは問われることなく、社会が求めるように行動することが良しとされてきたわけです。

そのため、自分では無い誰かの期待に一生懸命応えようと無理をして「~すべき、~であるべき」という他人軸による指針に息苦しさを感じながら生きてきた人達がいるのではないだろうか。

しかし、人の価値観は多様化し誰にとっても同じようにある意味で人生の指針となるような「ここさえ目指せば良い」というゴールが無いような今の時代だからこそ、
今シーズンで紹介している諸葛孔明の生き方や人生選択から学べることや思う所があったのではないでしょうか。

今回紹介しているコテンラジオや当ブログを見て頂いている方の中から、少しでも歴史に興味を持って頂き、そこからの学びや発見、気づきを通して人生がよりよいモノになれば幸いです。
また、諸葛孔明に限らず、生き方や哲学など偉人たちから何かしらの感銘を受けて、人生の指針となれば幸いです。

参考文献

目次へ戻る

青字の各参考文献タイトルをクリックするとAmazon購入ページが表示されるのでそこでご購入頂くことが可能です。
Amazonが提供する電子書籍読み放題サービス「kindle Unlimted」なら無料で読める場合もあるので気になる書籍はチェックしておきましょう。

kindle Unlimtedにまだ登録していない方はこちら

料金は、月額980円(税込)で利用でき、30日間の無料お試し期間があります。
Amazon会員であれば誰でも利用可能です。

参考文献の中には、1冊1,000円以上する本もたくさんあります。1冊読むだけでも月額料金の元を取ることができるのでおすすめです。

曹操

眠れなくなるほど面白い図解三国志

諸葛孔明』(岩波新書)三国志の英雄たち

魏の武帝 曹操 正邪を超越した史上屈指の英傑』(新人物文庫)

宦官-中国四千年を操った異形の集団』(徳間文庫カレッジ)

物語中国の歴史』(中公新書)

読む年表中国の歴史』(Wac bunko)

中国史』(新版世界各国史)

中国の歴史 04 三国志の世界

中国の歴史 05 中華の崩壊と拡大

曹操-三国志の奸雄』(講談社学術文庫)

曹操-三国志の真の主人公』(歴史・民族・文明・刀水歴史全書)

諸葛孔明の兵法

諸葛孔明』(講談社学術文庫)

諸葛孔明 上巻』(中公文庫)

諸葛孔明-図解雑学

参照先へhttps://www.valuebooks.jp/shelf-items/folder/1dfd763667c64a3

最後に

目次へ戻る

本編(#25最後~#26冒頭)で漫画『スラムダンク』を例に話している箇所が有りますが、僕がその漫画を読んでおらずストーリーが分からないので本記事では省略しました。
知っている方は、関連付けることでイメージが湧きやすく、理解の補助になるのではないかと思いますので、気になる方は本編動画をどうぞ。

以下、本編動画を添付しておくので気になる方はどうぞ。

シーズン毎にテキストでまとめているので気になる方はコチラをどうぞ

♦シーズン1 吉田松陰♦
♦シーズン2 スパルタ♦
♦シーズン3 コミュニケーション史♦
♦シーズン4 天皇♦
♦シーズン5 キングダムSP 秦の始皇帝♦
♦シーズン7 世界三大宗教♦
♦シーズン8 ヒトラー♦
♦シーズン9 フランス革命♦
♦シーズン10 ガンディー♦
♦シーズン11 アレクサンドロス大王♦
♦シーズン12 お金♦
♦シーズン13 三蔵法師・玄奘♦
♦シーズン14 高杉晋作♦

おすすめの映画作品の紹介記事があります。気になる方は以下からどうぞ
♦【コテンラジオ好きへ】おすすめの映画を紹介♦

-歴史

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

関連記事

まとめ【歴史を面白く学ぶコテンラジオ_COTEN RADIO】 シーズン2 スパルタ

こんにちは、タカオです。 あなたは、コテンラジオをご存じでしょか? 本記は歴史が大好きなパーソナリティ3人による歴史トークラジオ「コテンラジオ」をまとめ、紹介している記事になります。 【まだ知らないあ …

まとめ【歴史を面白く学ぶコテンラジオ_COTEN RADIO】 シーズン10 ガンディー

こんにちは、タカオです。 あなたは、コテンラジオをご存じですか? 本記事は【歴史を面白く学ぶコテンラジオ_COTEN RADIO】をシーズン毎にまとめ、紹介している記事になります。 【得られるメリット …

まとめ【歴史を面白く学ぶコテンラジオ_COTEN RADIO】 シーズン3 コミュニケーション史

こんにちは、タカオです。 あなたは、コテンラジオをご存じでしょか? 本記事は【歴史を面白く学ぶコテンラジオ_COTEN RADIO】をシーズン毎にまとめ、紹介している記事になります。 テキストにまとめ …

アマゾンプライムビデオについて解説 オススメする理由

こんにちは、タカオです。 この記事では、低価格で数多くの動画が見放題になる「アマゾンプライムビデオ」について、オススメポイントや料金、無料お試し期間の利用方法について解説しています。 アマゾンプライム …

まとめ【歴史を面白く学ぶコテンラジオ_COTEN RADIO】 シーズン4 天皇

こんにちは、タカオです。 あなたは、コテンラジオをご存じでしょか? 本記事は【歴史を面白く学ぶコテンラジオ_COTEN RADIO】をシーズン毎にまとめ、紹介している記事になります。 テキストにまとめ …